英国の中でも、独特の大自然と伝統文化を誇るのがウェールズだ。面積は2万720平方キロメートルと四国より少し大きいぐらい。山々や原野は、ダイナミックかつ神聖な雰囲気にあふれている。自らを「ウェールズ人」と称する人々は、英語のほかに、ケルト(ゲール)語を話し、独自の文化、詩、歌を誇りとしている。「アイステズヴォッド(eisteddfodau)」として知られるウェールズ独自の芸術は、夏祭やコンサートなどで楽しむことができる。
英国の「グレート・アウトドアーズ(Great Outdoors)」として愛されるウェールズは、野生美あふれる3つの国立公園から、1,200キロ(750マイル)超の海岸線まで、変化に富んだ自然の宝庫だ。北にはスノードニア国立公園、南には牧歌的なブレコン・ビーコンズ国立公園。そのほか緑濃く静かな谷間、中部の湖、海岸線にあるペンブロックシャー・コースト国立公園など、多彩な景観が広がる。
水に恵まれたウェールズの大地は、いつも緑にあふれ、湧き出る水(スパ・ウォーター)の清らかさで知られる。春には国花であるラッパ水仙が咲き乱れ、あたり一面、黄金色に染まる。ケルト神話の水の神「ドラゴン」はウェールズの守り神であり、悠久の昔からの水の流れが、今も変わらずに大地を潤している。
ウェールズでは、こうした自然を身体全体で感じてほしい。何世紀も前からのイングランドとの境界線である「オッファの防壁(Offa's Dyke)」や、ケルト神話の巨人のふるさと、カダーイドリス(Cader Idris)の山は必見だ。田舎の小道を自転車で走ったり、ゴルフや釣り、海でのウォータースポーツなども楽しい。ペンブロックシャーの砂浜でゆっくりしてから、絵のように美しい町、テンビーで、ウェルシュ・ケーキが付いた伝統的なティータイムを過ごそう。
長い歴史と神話の世界も、ウェールズの魅力だ。ウェールズ人の先祖、ケルト人は、紀元前5世紀頃に鉄器文化を伴ってブリテン島に渡ってきた。史跡は豊富で、古代の玄室、ローマ人の要塞、世界遺産に登録されたコンウィ城、カーナヴォン城、ボーマリス城、ハーレフ城、そのほか400以上の古城など、枚挙にいとまがない。
アーサー王の伝説を求めてカエルレオン円形競技場へ、あるいは魔法使いマーリンを探してカーマーゼンへ出かけてみよう。あちこちにある博物館や美術館でも、豊かなケルト文化を堪能することができる。
田舎地帯には、かわいらしいマーケットタウンや個性的な村が点在している、一方、スウォンジーや首都カーディフは、コスモポリタンで未来志向な都会。ナショナル・ミュージアム&ギャラリーが所蔵する印象派のコレクションも必見だ。
見逃せないポイント
- Snowdon Mountain Railway / カーナヴォン
- セント・デイビス・デイ / throughout Wales (3月)
- Harlech Castle / Harlech
- Centre for Alternative Technology / Machynlleth
- セント・デイビス大聖堂 / セント・デイビス / カーナヴォン
- Aberglasney / カーマーゼン
- Techniquest / カーディフ
- The Big Pit National Mining Museum of Wales / Blaenafon
- The Llangollen International Music Festival / スランゴレン(7月)
- The Museum of Welsh Life / カーディフ