ひとくちにウェストミンスターと言っても、その意味するところは2つある。最も広義には、ロンドンのウエストエンドなど、観光客が訪れる有名スポットのほとんどをカバーする自治区のことだ。一方、「ウエストミンスター」といえば、国会議事堂、すなわち英国政府を意味する場合もある。
ここは世界でも古い民主主義の総本山であり、「議会政治の母」などと呼ばれる。議事堂建物の主要部分の歴史は、1800年代半ばまでさかのぼり、中世風のウェストミンスター・ホールの周りに、ネオ・ゴシック様式で建造された。議会開会中でも、傍聴席受付に並べば、審議を見学することができる。
隣には、英国を象徴する建物、ビッグ・ベンが見える。ウェストミンスター・ブリッジを見渡す時計塔の名前は、内側にある巨大な鐘にちなんで付けられた。鐘の音は6キロメートル(4マイル)離れたところでも聞こえるという。裏手にあるのがパーラメント・スクエア。ウィンストン・チャーチルやアブラハム・リンカーンなどの銅像が建っている。
ウェストミンスター寺院に出かけたら、素晴らしいファサードは必見だ。1066年に建てられたこの寺院は、英国国教会派の第1号教会であり、英国王室の戴冠式と埋葬の場としても有名だ。なかでも最も有名なスポットは、詩人コーナーと無名戦士の墓だ。
パーラメント・ストリートとホワイトホールの交差点には、もう1つの有名なモニュメント、戦没兵士記念碑がある。ポートランド石で出来たシンプルなオベリスクは、国際紛争で戦死した人々を忘れないように建てられた。
その先にはホワイトホールと首相官邸、ダウニング・ストリートの巨大な建物がそびえている。