ハムステッド、ハイゲートの2つの町は、ハムステッド・ヒースの両側の高台、ちょうどロンドンを見下ろす位置にある。どちらの町にも瀟洒な家々が並び、歴史あるパブの看板、絵本に出てきそうな路地や古い石畳の中庭といった風景をあちこちで目にする。
ここでは、自分が都市で暮らしていることを忘れてしまうような娯楽が豊富だ。釣り、模型船遊び、凧揚げ、乗馬などに熱中する人たちでいつもにぎわっているが、とりわけ夏になると、3つある池で水遊びしたり、泳いだりする人々であふれかえる。
新古典主義の美しい建築、ケンウッド・ハウスでは、世界が注目する私蔵コレクション「アイヴァ伯の遺産」が必見。ジャズやクラシックのコンサートもここで行われる。コンサートの終わりには、楽しい1日の最後を飾るにふさわしい豪華な花火が打ち上げられることも多い。
散歩して喉がかわいたら、パブに直行して、冷たいビールをどうぞ。町には有名なパブが数か所ある。ハムステッドでパブといえば、「スパニアーズ・イン」や「ブル・アンド・ブッシュ」。どちらも一度はのぞいてみたい。ハイゲート・ヒルの「フラスク・イン」は、18世紀の悪名高き強盗、ディック・ターピンが隠れていたこともあると言われている。
ここに居を構えた文化人も少なくない。ロマン派の詩人、ジョン・キーツや心理学者のシグムント・フロイトは、かつてハムステッドで暮らしており、どちらの家も残っている。目印の標識がはっきり出ているので、見つけやすいだろう。またハイゲート墓地には、カール・マルクス、ジョージ・エリオット、サー・ラルフ・リチャードソンらの墓があり、今も世界中から多くの人々が墓参りに訪れる。